--新たなる相棒 ＜ＣＴ１１０・パジェロ＞ との
変則二人三脚--
前回の旅で、ＣＢの信頼性にやや不安を感じ始めた小生は、勢いでハンターカブを購入。前回の旅で、単車でアイスバーンを走る事に懲りたＭ氏は、パジェロで登場と、顔ぶれを一新して、今回の旅は始まった。
ハンターカブのＦホイール、フェンダー、テールランプを取っ払って、ショートボディのパジェロの中に強引に押し込んで、日本沿海フェリー「おおあらい丸」へ。唯一の単車での乗船者、カブ５０氏と会話を交わした後、堅気の旅行者を装い船上の人となる。
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--稚内--
苫小牧で一泊の後、パジェロにハンターカブを積んだまま、宗谷岬を目指し、一気に北上する。
吹雪の中を進むパジェロの車内は３０度（当然プラスです）。快適すぎて申し訳ない位である。
さすがに助手席でビールを喰らうと、ばちが当たりそうだし、その前にＭ氏に放り出される事は確実なので、謙虚に缶コーヒーで我慢する。
やがて夕闇迫る頃、宗谷岬着、殆ど人影は見当たらないが、例のメロディーだけは、スピーカーからガンガン流れている。日本最北端までやっては来たが、楽をし過ぎたせいか、さっぱり実感がわいてこない。
さて、そろそろ野宿地探しである。相も変わらずの吹雪模様である。朝になったらテントが雪で埋まっていた。なんてのは真っ平なので、雪と風の避けられそうな場所を探すが、思う様には見当たらぬ。
ここでカニ族（知らない人はお父さんにでも聞いてみよう）の成れの果てである、Ｍ氏が本領を発揮する事になる。「稚内のコンクリートドームへ行くべ！」
ふむふむ成る程、この空模様の中ではベストに近い場所である。ドームの端にパジェロを止め、その影にテントを張る。
ラジオから流れるＮＨＫのローカルニュースにギクリ。「今年は季節外れのミツバチ族（知らない人は、息子さんに聞いて下さい。）が、多数道内を走っております。」決して好意的な取り上げ方では無い。冬の北海道を甘く見てやって来た、ヨソ者と言う扱いだ。決してそれを否定は出来ない。だけど冬に単車で走らねば、見えない北海道もある。小生は、可能な限りそれを見たいのだ。
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