第６２回組会報告
「やっぱり宴会と塾は違う！？」
６月６日、朝７時。
初めての塾参加の為、北陸自動車道に入る。
曇り空の下、赤城インターを目指して走る。電光表示の気温は１５度。湿った空気の為か、体が冷えてきた。最初はパーキングエリアで上は厚手のフリース、下はトレパンを追加して着る。途中、雨が落ちてきたりしてカッパも追加する。関越道に入ってからは明るい曇り空で、関越トンネルを抜けても同じく明るかった。時間に余裕があったので、ペースを落とし法定速度の８０キロにする。関越道は車が少なく、前にも後ろにも車が見えなくなる事が良くあった。マイペースで走っても交通の妨げにはならない。
普段はマイペースでトコトコと走っている私だが、やはり組員として塾を知らない様では困る。宴会しか知らない私は組長の酔っぱらった姿しか知らない訳で、今回はシラフの組長から林道の走り方を学び取る為に参加した。
集合場所風景
さて赤城インターに近づくにつれて空は暗くなり、雨が落ちてきた。料金所には１２時に５分遅れて到着。ライダーの姿は見えない。先に行ったか？、と思いながらＴ字路まで進むと、居た居た！。高速の本線の下に７人。組長、金子氏、橋本氏、前原氏、河原田氏、北脇氏、それと見送りの育ちゃん。橋本氏が代表で買い出しに行き、高速の高架の下の歩道でランチタイムとなる。一般人のドライバーが驚いた顔で横を通り過ぎて行く。その後、青木氏と金井氏が大きな排気音を響かせて登場。全員で１０人、ライダーは９人となる。
１３時になり、９人の野宿ライダーは雨の中、榛名山方面へ出発した。９台ものオフロードバイクが、大きなザックを積んで走る姿は仲々良いものだ。走り始めて直ぐに給油と夕食の買い出しを済ませる。
スーパーの中を、カッパとブーツカバーを着けた男達がウロウロ２周も３周もして、貸し切り状態になっていた。店員は迷惑がるのを通り越して、雨の中を走ってきた事を聞いて呆れていた。
いよいよ１つ目の林道に入る。地面は固い登りだ。ペースが速く感じられるが、「ニーグリップ」と自分に言い聞かせながら付いて行く。直ぐに行き止まりでＵターンとなり、今度は下りだ。コーナーが来る度に、前のバイクが遠くなって行く。次は舗装路の峠道だ。やはり前のバイクが離れていく。路面が濡れていて、コーナーが怖い。離れても、分岐点毎にみんな待っていてくれるので、それに甘えて無理せず走る。
２つ目の林道は軟らかい砂の道で、コーナー前のブレーキングでリアがロックし、立ち上がりでクラッチミートしたらリアが流れると言う訳で、ブレーキ掛けられない、アクセル開けられないと言う三重苦状態で走った。しかし間もなく、山の向こうの舗装路に出てしまいＵターン。
３つ目の林道は湿っぽい所で、奥の方にヌタヌタの急坂が見えてきた。自分に言い聞かせる。「アクセル緩めたら止まるぞ！。左の轍の水溜まりの横を通れ！。やった、通ったぞ！。次は轍の間が固そうだ！」と思ったら、バイクは右の轍の間に入ってしまい、「コラーッ、そこはコースが読めてないぞ！」
こんなの着てるから雨に・・・
思い切りバウンドしてしまい、「うわー、だめだー！」と思ったがまだ走っている。しかも勝手に左の轍へ戻ろうとしている。「今度こそ駄目だー！」と思ったら、左の轍の中でまだ走っている。「まずい！コースを読めないまま走っている。しかしアクセルを緩めたらスタックだ。塾がこんなに恐ろしいものとは。組長、許してください！」と思った時、前方が渋滞して全員ストップ。「フー助かった・・・。」
北脇氏のクラッチワイヤーが切れたとの事。修理の為、みんな降りてザックを降ろしている。私は汗まみれで、カッパを脱ぐと湯気が上がった。雨は止んだようだ。
約２時間で修理完了。組長は先程の渋滞の先頭を走っていて、すでに１００メートル先の行き止まり迄、行って来ていたので、全員ヌタヌタの道を引き返した。４つ目の林道に入り、固い道を軽く流す。終点の広場を、今夜の野宿地に決める。山と森に囲まれた狭い所だ。「林道 小屋沢線 終点」の看板がある。金子氏が「林道１０キロも走って無いよ。全部合わせても３５キロだよ」と言っていたが、私は十分楽しんだ。
いつも変わらぬ野宿地宴会風景。
テントを張り、テントの間のスペースを宴会場に指定し、ドカシーを張る。雨は降ったり止んだり、薪が無いので焚き火は無しだ。組長が真っ先に宴会場に陣取って、みんなを待っている。まだ早い時間だが、乾杯をして宴会がスタート。各自それぞれ、手の込んだ物、簡単な物、砂の付いた物、珍しい物、怪しい物等々、色々な料理を作っては試食した。暗くなり、私の記憶も断片的になる頃、お開きになった。
気が付いたら朝になっていた。雨は止んでいる。宴会場に組長が一人で座っている。そのうちみんなも集まってきて、飯を作って食べた。飯の後、組長がビールを飲みながら「まだアルコールは無いか？」と言い、前原氏がウイスキーを大量に持っている事を知り、「これがあればニッコリ上機嫌」とニコニコ顔。更に「今日の出発は１２時に決定」との発言。それからまた料理が始まり、フライパンに入った料理がグルグル廻ってきて、食べ、話をしながら午前中は過ぎていった。組長の「昼飯にしよう」の合図で各自ラーメン等を作り、また食べて、その後撤収作業となる。
あっという間に終わってしまった２日間だった。全体写真を撮ってから、各自家路についた。
Ｂｙ １３４号 富山の寺崎
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